さだはちぶろぐ~古民家編~

古民家リノベーションを暇をみつけては進めています

古民家 納屋0日目 崩れ落ちそうな納屋をどうするか考える

傷みの激しい納屋

とりわけ傷みの激しいのが納屋です。
こちらは大昔は牛小屋でした。今は物置として米の貯蔵や農機具や自転車の保管などに使っていましたが、地震で少しずつ壁にヒビが増えてきて、

屋根瓦もずれたままで放置されていたため、下地の野地板も垂木も腐り、小屋ばりも一部腐っており、柱が曲がって来ていました。数年前に一度気になる部分は瓦をおろして垂木からやり直したのですが、腐った部分の柱を変えたりするとなるとかなり大掛かりな修繕にはなります。

 

 

納屋俯瞰図



選択肢を考えてみる

納屋と母屋は見た目は一体化していますが、母屋とは別に建っています。問題は納屋全体が歪んできていることです。木組みの伝統工法で組んであるので簡単には壊れませんが、すでに母屋との壁とズレがあり、隙間も大きく離れてかつ納屋の方が下がってきています。

 

考えられる選択肢3つ

①歪みや沈みを補正する

これを補修するとなるとジャッキアップして高さを戻した上で歪みを補正することになりそうなので、おそらく骨組みまで戻さないと直しようがありません。これは私では不可能ですしかなりのコストがかかりそうです。

 

②これ以上劣化しないようにして現状維持

現状の歪みや下がりは許容して、これ以上劣化が進まないように防止策を施して現状維持します。傷んだ小屋梁など差し替えられるものは差し替えますが、これはこれでコストがかかりそうです。

 

③解体する

幸い母屋とは別の構造体なので納屋だけ解体することは可能です。ただこれも費用はかかります。

 

費用をかけてまで残すべきかを考える

まず見た目ですが母屋とつながっており、家全体の印象に影響します。さらに門屋とのつながりもあり重要な部分で残すメリットは十分あります。

ただ見た目を良くするには大掛かりな補修が必要ですが、補修したとしても中身は納屋で、機能性が上がるわけではありません。

納屋の内側から構造を眺めると母屋に比べて、不揃いな木材を変則的に組み合わしており、角も火打ち梁もなく木組みも上半分は歪みに弱い組み方になっています。

この建物の役割と構造を見る限り、住居でもなく、耐久性も高くないものにお金をかけるなら、人の生活に直接関わるスペースにお金をかけるべきです。

 

それに中途半端にお金をかければいつかまた補修が必要になってきます。であるならば解体する方向で考えます。

 

どこまでやれるかを見極める

見た目は納屋を解体した後、母屋の壁の塗り直しをすれば確保できます。もちろんここはプロに任せる他ありません。

他にコストを浮かせれるとすれば解体費用です。
自分でやればかなりコストは抑えれます。構造さえ理解して組み立てる反対の手順でやっていけばおそらく可能です。

ここからしばらく伝統建築の工法をかなり調べて予備知識を頭に叩き込み準備しました。あと現代の解体の手順や注意点も合わせて調べておきました。

次回からひとりで納屋を解体していきます。

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